インスタンスを生成したり組み合わせる

テストケース設計の主な目的は、定義した属性およびそれらの値範囲から全体のテストデータセットを生成することです。定義したインスタンスすべてを1つのデータセットに統合すると、後でこのデータセットを使用してTestCaseを整理できます。

TestSheet、TestCase-Designクラス、TestCase-Design属性オブジェクトのインスタンスを生成および組み合わせることができます。

これを行うには、それぞれのオブジェクトを右クリックし、コンテキストメニューから「Generate Instances」->任意の結合方法を選択します。

TestSheetでインスタンスを生成する

インスタンスの組み合わせ数は、選択した組み合わせ方法によって異なります。

デフォルトでは、可能なインスタンスの組み合わせ数は、最大で1000通りです。ToscaCommander.config.exe ファイルでこのデフォルト値を変更できます。

詳しくは、 Tricentisナレッジベースをご覧ください: https://support.tricentis.com/community/article.do?number=KB0013660

組み合わせ方法

特定のプロジェクトニーズに合わせて異なる組み合わせ方法を選択できます。TestCaseを構築する要件の粒度に応じて、可能な組み合わせ数を増やしたり減らすことができます。

使用できる組み合わせ方法は次のとおりです。

All combinations

All combinations 」を選択すると、すべての使用可能なインスタンスの組み合わせがテストで考慮されます。これは可能な組み合わせ数がもっとも多くなります。

次のTestSheetは3つの属性と3つのインスタンスを含み、可能な組み合わせ数は27通りです。

All combinations方法でインスタンス を生成

Orthogonal 方法による組み合わせ

組み合わせに Orthogonal 方法を選ぶと、組み合わせ可能な数が最も少ない方法で行えます。Orthogonal 方法による組み合わせの唯一の要件は、各インスタンス値を1回使用することです。

3つの属性と3つのインスタンスを含むTestSheetでは、可能な組み合わせ数が3通りになります。

Orthogonal 方法を使用してインスタンスを生成

Pairwise 方法による組み合わせ

この方法は、任意の2つの属性を使用し、1組の可能な値の組み合わせをすべて組み合わせます。

3つの属性と3つのインスタンスを含むTestSheetでは、可能な組み合わせ数は10通りです。

Pairwise 方法でインスタンスを生成

Linear expansion

Linear expansion方法を使用するには、「 StraightThrough 」パスを定義する必要があります。このパスは使用頻度が高く、もっとも高い失敗のリスクがあります。Linear expansion は、各組み合わせにおいて、1つの StraightThrough インスタンスを1つの非StraightThrough インスタンスに切り替えます。

3つの属性と3つのインスタンスを含むTestSheetでは、可能な組み合わせ数が7通りになります。

Linear expansion 方法を使用してインスタンスを生成

Linear expansion [Relations]

Linear expansionを使用して生成するインスタンスにリレーションを使用すると、データセットをさらに微調整できます。詳しくは、「リレーションを使用してインスタンスを作成する」の章をご覧ください。

Complete Instances

追加のインスタンスを含めているインスタンスの組み合わせを複製を作成せずに更新するには、まだ組み合わせられていないインスタンスを組み合わせることができます。Tricentis Tosca は、まだ組み合わせられていないインスタンスを太字で表示します。

インスタンスを完成させるには、次の手順に従ってください:

  1. テストシート、テストケース設計クラス、またはテストケース設計属性を右クリックし、コンテキストメニューから「インスタンスを完了する」を選択します。

  2. 任意の組み合わせ方法を選択します。

選択したオブジェクトを生成する

テストシート内で特定のオブジェクトだけを組み合わせたい場合は、特別に選択したオブジェクトの組み合わせを生成することができます。これは属性とインスタンスの両方で可能です。

特定の属性を生成する

特定の属性を組み合わせるには、次の手順に従ってください:

  1. Ctrl キーを押しながら、組み合わせたい属性を選択します。

  2. 任意の属性を右クリックし、コンテキストメニューから「 Generate Instances 」を選択します。

  3. 任意の組み合わせ方法を選択します。

次の例では、「 All combinations 」を使用して「 Age 」属性と「 Residence 」属性を組み合わせています。この場合、可能な組み合わせ数は9通りとなります。「 Gender 」インスタンスは使用していないため、太字で表示されます。

特定の属性を生成する

特定のインスタンスを生成する

特定のインスタンスだけを組み合わせるには、次の手順に従ってください:

  1. Ctrl キーを押しながら、組み合わせるインスタンスを選択します。

  2. 任意のインスタンスを右クリックし、コンテキストメニューから「 Generate Instances 」を選択します。

  3. 任意の組み合わせ方法を選択します。

次の例では、「 Linear expansion 」を使用して、「 >25 」、「 <25 」、「 Male 」、「 City 」、「 Suburbs 」というインスタンスをそれぞれを組み合わせています。可能な組み合わせ数は3通りです。未使用のインスタンスは太字で表示されます。

特定のインスタンスを生成する

インスタンスをプロパゲートする

TestSheet内でインスタンスをプロパゲートすると、組み合わせ方法を選択せずに特定のインスタスの組み合わせをTestSheetに追加できます。TestCaseに必要な特定の組み合わせを選択できます。

インスタンスをプロパゲートするには、次の手順に従ってください:

  1. プロパゲートするインスタンスを1つ以上選択します。もうすでに使用されているインスタンスも、まだ使用されていないインスタンスも選択できます。

  2. Ctrl キーを押し続けながら、伝播させたいトップレベルのインスタンスを一つ以上選択してください。

  3. 上位レベルのインスタンスを右クリックし、コンテキストメニューから「インスタンスをプロパゲートする」を選択します。

Tricentis Tosca が新しいインスタンスの組み合わせを作成します。

次の例では、「 <18 」と「 Female 」というインスタンスを、上位レベルのインスタンス「 Suburb 」にプロパゲートしています。

インスタンスをプロパゲートする

インスタンス使用状況を表示する

Instance Usage 」列は、インスタンスの使用頻度を示します。この列はデフォルトで非表示になっていますが、「 Column Chooser 」を使用して追加できます。属性などのインスタンスを含めているオブジェクトは、インスタンスが使用された累積回数をオブジェクトレベルでパーセント表示します。

インスタンスの使用状況 」を表示する。

インスタンスをフィルターする

テストシートまたは属性レベルで、「 Filter 」列を使用してインスタンスをフィルターできます。この列は「 Column Chooser 」を使用して追加できます。

Female 」インスタンスでフィルター

TestSheetにマウスを合わせると、フィルターした値の概要をすぐに見ることができます。フィルターされたインスタンスをツールチップで表示します。

フィルターされた値のツールチップ

フィルターを削除するには、テストシートを右クリックしてコンテキストメニューから「 Reset Instances Filter 」を選択します。

生成したインスタンスを削除する

インスタンスを生成すると、下記の関連するTestSheetにToscaがインスタンスコレクションを自動的に作成します。生成したを削除するには、このインスタンスコレクションを削除してください。以上で、必要な組み合わせ方法を使用して新しいインスタンスを生成できます。

生成したインスタンスを削除する