分散実行のチェックリストとベストプラクティス

Tricentis では、 Toscaの分散実行に備えるために、以下のチェックリストとベストプラクティスを確認することをお勧めしています。

チェックリスト

以下のチェックリストは、 Tosca Distributed Execution をインストールする際に環境を準備するのに役立ちます。

Tosca Distributed Executionサーバー

サーバーマシンは Tosca サーバーのシステム要件を満たしています。

サーバーマシンで次のデフォルトのポートインバウンドアウトバウンドのトラフィックに対してオープンになっています:

  • 443 (HTTPS) また80 (HTTP): Tosca サーバー。該当するポートがすでに使用中となっている場合、 Toscaサーバーのセットアップ中に代替ポートを選択することができます。

以下のデフォルトポートは、サーバーマシンでローカルに利用可能です:

  • 443*: Tosca Gateway サービス

  • 5006*: Automation Object Service

  • 5007Tosca Distribution Server.このポートがすでに使用されている場合は、以下の手順 "カスタム DEXサーバーポート を設定する" に従ってポートを選択できます。

  • 5008分散実行モニタ.このポートがすでに使用されている場合は、以下の手順 "カスタム DEX Monitor ポート を設定する" に従って代替ポートを選択できます。

  • 5012*: Tricentis ToscaTricentis Toscaサーバーランディングページ、(DEX Monitor が含まれます。)

分散実行は、 Automation Object Service実行環境として構成されています。

* Tricentis Service Configuration で異なるポートを指定することができます。

Tosca 分散実行 Agent

Agent マシンとは、テストを実行するマシンのことです。Agent は物理マシンまたは仮想マシン上で実行できます。

Agent ごとに個別のマシンがあります。Tosca分散実行は、例えば、コンテナやターミナルサーバーのセットアップなどは、サポートしておりません。

Agent マシンが Tosca 分散 Agent のハードウェアのシステム要件を満たしています。

Agentマシンで次のデフォルトのポートインバウンドアウトバウンドのトラフィックに対してオープンになっています:

  • 443 (HTTPS) また80 (HTTP): Tosca サーバー。各ポートがすでに使用されている場合は、 Tosca サーバーのセットアップの際に代替ポートを選択できます。

Agent マシンが Tricentis Toscaのシステム要件を満たしています。

リストのどの要件が適用されるかは、テストによって異なります。例として、テストでホスト エンジン3,0 を利用する場合、エージェントマシンはホスト エンジン3,0 のシステム要件を満たしている必要があります。

Agent ユーザーは、テスト (see chapter "エージェント:権利と許可") に必要な権限とアクセス許可を持っています。

エージェントマシンは、アウトバウンドのトラフィックを許可し、 Tosca サーバーに接続することができます。

エージェントマシンがテストを実行するには、テストに含まれるすべてのTosca コンポーネントで利用可能なポートも必要です。

これらのポートのリストについては、こちら see chapter "Toscaコンポーネントに 必要なポート" をご参照ください。

無人実行

このチェックリストの項目はすべて Agent マシンに適用されます。

ポート 3389 がインバウンド通信に利用できます。

これはWindowsのリモートデスクトップ。のデフォルトのポートです。Windowsのリモートデスクトップに別のポートを定義している場合は、 Agent の設定のポートも変更する必要があります。

グラフィカルユーザーインターフェースへのアクセスをブロックするスクリーンセーバーとスプラッシュ画面を全て無効にしました。

Windowsのシステムプロパティでリモートアクセスを有効にしました。リモート接続を許可するユーザーを制限することができます。

ファイアウォールがRDP接続を許可している。

以下のグループポリシーとセキュリティポリシーを設定済みであること

  • CTRL+ALT+DELを必要としない

    セキュリティポリシー: セキュリティ設定\ローカルポリシー\セキュリティオプション\対話型ログオン: Ctrl+Alt+Del を必要としない

    必要値: 有効

  • 対話型ログオン無効にする: メッセージテキスト

    セキュリティポリシーフォルダ: セキュリティ設定\ローカルポリシー\セキュリティオプション\

    ポリシー: 対話型ログオン: ログオンしようとしているユーザーへのメッセージテキストおよび対話型ログオン:ログオンしようとしているユーザーへのメッセージタイトル

    必要値:空欄にする

  • パスワードのプロンプトを無効する

    グループポリシー: コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\リモート デスクトップ サービス\リモート デスクトップ セッション ホスト\セキュリティ\接続時に常にパスワードを要求する

    必要値: 無効

お客様の環境には、これらの追加ポリシーが必要な場合があります。

  • CTRL+ALT+DELを必要としない

    セキュリティポリシー: セキュリティ設定\ローカルポリシー\セキュリティオプション\対話型ログオン: Ctrl+Alt+Del を必要としない

    必要値: 有効

  • 保存された資格情報の委任を許可する

    グループポリシー: コンピューターの構成> 管理テンプレート > システム > 資格情報の委任

    必要値:サーバーTERMSRV/*に対し有効

  • NTLMサーバー認証で保存されたの資格情報の委任を許可する

    グループポリシー: コンピューターの構成> 管理テンプレート > システム > 資格情報の委任

    必要値:サーバーTERMSRV/*に対し有効

  • パスワードの保存を許可しない

    グループポリシー: コンピューターの構成 >管理用テンプレート > Windows コンポーネント >リモート デスクトップ サービス >リモート デスクトップ接続Client

    必要値: 無効

  • クライアントコンピュータで資格情報を要求する

    グループポリシー: コンピューターの構成 >管理用テンプレート > Windows コンポーネント >リモート デスクトップ サービス >リモート デスクトップ接続Client

    必要値: 無効

ユーザーマシン

ユーザーマシンとは、テストを作成し、実行をトリガーするマシンのことです。

ユーザーマシンが Tricentis Toscaのシステム要件を満たしています。

ユーザーのマシンはアウトバウンドのトラフィックを許可し、以下に接続できます:

  • Tosca Server

  • 共通レポジトリ

  • Automation Object Service

  • Tosca Gateway サービス

これらのポートは、 DEX サーバーに定義したポートと同じでなければなりません。

ユーザーのマシンでテストを作成するには、テストに含まれるすべてのToscaコンポーネントで利用可能なポートが必要です。

これらのポートのリストについては、こちら see chapter "Toscaコンポーネントに 必要なポート" をご参照ください。

ベストプラクティス

以下の Tosca 分散実行のベストプラクティスに留意してください。

一般

  • DEX サーバーAgent は別々のマシンにインストールしてください。これらを同じマシンにインストールすると、実行パフォーマンスが低下するリスクがあります。

  • Tricentis では、 AOS RESTAPIを使用して AOS ワークスペースを定期的に圧縮することをお勧めしています。詳細については、 AOS セットアップの章 (HTTPセットアップの章または HTTPSセットアップの章) を参照してください。

  • Agents は自動的に再起動しません。Agent マシンを再起動する場合は、Agentも再起動する必要があります。Agentのの数が多い場合やマシンを頻繁に再起動する場合は、この方法を実行できない可能性があります。

    別の方法として、Windowsの起動時に Agent が自動で起動するように指定することができます。その方法については、こちらの Tricentis 知識ベースの記事をご覧ください。

    再起動後にユーザーがログインすると、自動起動が開始されますのでご注意ください。

  • エージェントマシンで Windows が更新された後や、テスト中のシステムに変更が加えられた後などに、エージェントを停止し、起動します。エージェントを停止、起動する方法については、こちら see chapter "Tosca Distribution Agents と作業する" をご参照ください。

  • すべてエージェントを同時に再起動することができます。これは、例えば、すべてのエージェントに新しい更新パッケージを適用する場合などに便利です。

  • デフォルトでは、RDP接続が失われた場合には、 Agent は接続の再確立を試みません。実行中の Agent にログインすると、実行は停止し、再開することはできません。リスクを最小限に抑えるには、 Agent が失われた接続 (see chapter "RDP接続の再試行を定義する") を再確立するように指定できます。

  • ユーザーのマシンやエージェントのデスクトップの幅/ 高さや色の深度設定に十分注意を払ってください。例えば、1920x1080の解像度でテストを作成しても、 Agent マシンが1600x1200を使用している場合、アプリケーションによってレンダリングが変わる可能性があります。その場合、 Agent が特定のオブジェクトを認識できないかもしれません。

    Agent のデスクトップの幅/高さや色の深度は、 DEX MonitorAgentビューで設定できます。

  • ブラウザのテストケースを操作するために Self RDP でローカルユーザーをセットアップしたい場合は、そのユーザーに TricentisAutomation拡張機能がインストールされていることを確認してください。

  • 無人実行のモジュールをスキャンする場合は、マシンのスケールが 100% に設定されていることを確認してください。また、 Dex Agent の解像度の設定はスキャンを行うマシンと同じに設定してください。

  • Tosca Commander を開いている間にスケーリングを変更した場合は、一旦閉じてから再起動してください。

その次に

Tosca Distributed Execution を以下の手順 "Toscaの分散実行の設定" に従ってインストールし、セットアップします。

セットアップの章には、無人実行、またはプロキシサーバのために必要なセットアップの手順が含まれています。